Nonfiction Story ~ Working days and yet ... ~

My dogma and bias - 独断と偏見

RB X-Alps 2011 Day-1 to 5

2003年より奇数年開催のレッドブル・Xアルプス。前回は2009年開催でした。(公式サイト)
自分の足とパラグライダーで距離を稼ぐ(ターンポイントを制覇する)競技です。


ルートやターンポイントと、ルールブック(一部)。

Route & Turn Point


Start : ザルツブルク、モーツァルト広場 (オーストリア)

高度: 424m
N 47°47’55” / E 13°02’48”

参加者はレッドブルのアーチを歩いて通過せねばならない。


Turn Point 1 : ガイスベルク (オーストリア)

高度: 1,288m
N 47°48’15” / E 13°06’39”
区間距離:6km (合計距離:6km)

参加者はレッドブルのアーチを歩いて通過せねばならない。


Turn Point 2 : ダハシュタイン (オーストリア)

高度: 2,653m
N 47°28’23” / E 13°36’49”
区間距離:52km (合計距離:58km)

参加者は頂上付近にあるビーチフラッグを歩いて通過するか、飛行で付近を通過せねばならない。


Turn Point 3 : グロウスロックナー (オーストリア最高峰)

高度: 3,798m
N 47°04’30” / E 12°41’43”
区間距離:81km (合計距離:139km)

参加者はグロウスロックナーの頂上から半径6km以内を歩行か飛行で通過せねばならない。


Turn Point 4 : トレ・チーメ (イタリア北部)

高度: 2,999m
N 46°37’07” / E 12°17’54”
区間距離:59km (合計距離:198km)

参加者はチーマ・グランデ(山頂)から半径1km以内を歩行か飛行で通過せねばならない。


Turn Point 5 : ピッツ・パリュ (スイス)

高度: 3,901m
N 46°22’42” / E 9°57’38”
区間距離:181km (合計距離:379km)

参加者はピッツ・パリュの頂上から半径6km以内を歩行か飛行で通過せねばならない。


Turn Point 6 : マッターホルン (スイス)

高度: 4,478m
N 45°58’35” / E 7°39’30”
区間距離:183km (合計距離:562km)

参加者はマッターホルンの頂上から半径5.5km以内、かつ北東方向の90度以内を歩行か飛行で通過せねばならない(緑曲線部分)。
ただし、頂上から5.5km北方向および、5.5km東方向の直線上を通過してはいけない(赤線部分)。通過した場合、即失格とする。

 


Turn Point 7 : モンブラン (フランス)

高度: 4,792m
N 45°49’57” / E 6°51’51”
区間距離:63km (合計距離:625km)

参加者は、歩行もしくは飛行でポイントの北側を通過しなければならない。


Turn Point 8 : モングロス (フランス)

高度: 723m
N 43°46’02” / E 7°26’20”
区間距離:234km (合計距離:859km)

参加者は、歩行もしくは走行で山頂から半径100m以内を通過せねばならない。
(ここからフィニッシュ地点へフライトするので、飛行での通過は認めない)

7/27、ルール変更。
参加者は、歩行もしくは飛行で山頂から半径3km以内を通過せねばならない。
その後、ペイユ(フランス)にある小さなゲートを歩いて通過しなければならない。(このゲートはモングロスの3km以内にあるので、元から歩いて通過する場合は山頂付近へ行かなくてもOK)
参加者は、ペイユからモナコへの方法を、徒歩か飛行かをチョイスする事が出来る。但し、モナコにも飛行制限区域があるので、飛行の場合は飛行経路の予定図を提出しなければならない。

ポイント変更。
N 43°45’56” / E 7°26’34”


Finish : モナコ

高度: 0m
N 43°44’41” / E 7° 26’00”
区間距離:5km (合計距離:864km)

最初の選手がTP8に到着する前に、正確なポジションが発表される。

7/27、新ポジション。
N 43°44’40”, E 7°26’02”


Rule

・7/17 11:30 (日本時間 18:30)…スタート。
・7/20 7:00 (日本時間 14:00)…最下位チームが自動的に失格となる。
 (以降、全選手がモンブランを通過するか、先頭がモナコにフィニッシュするまで、48時間毎に最下位チームが脱落)
・先頭がモナコにフィニッシュしてから48時間後、レース終了とする。その時点でフィニッシュしていない全選手は、失格となる。

・動力を使った飛行の禁止
・飛行と歩行に使用する最小限の装備を常に携帯する義務があり、逆にその他の用具は携帯できません。
 (パラグライダー×1、ハーネス×1、緊急用パラシュート×1、ヘルメット×1、GPSログ記録装置×1、GPS位置追跡装置×1、緊急用信号弾×3)
・移動に関する一切の援助及び、装備持ち運びに関する第3者からの援助は受けられません。
・原則として「山を越える」競技であるため、トンネルを使用することはできません。
・各選手はそれぞれパートナー1名と共にレースに挑むことになります。
 (パートナーは車で伴走しながら選手への食料や飲料の供給、ナビゲーションなどを行ないます)
・ゴールに最初の選手が到達してから48時間以内にゴールに到達しなければ失格となります。
・23時〜朝4時(日本時間で6時〜11時)の間は移動禁止。
 (このルールは2011年今大会より定められたルールです。強制的に休養を取る時間が決められました)
・21時〜朝5時30分(日本時間で4時〜12時30分)の間は飛行禁止。


Prize

P Money   P Money
1st 10,000 Euros   6th 1,500 Euros
2nd 5,000 Euros   7th 1,500 Euros
3rd 3,000 Euros   8th 1,500 Euros
4th 1,500 Euros   9th 1,500 Euros
5th 1,500 Euros   10th 1,500 Euros

あくまで、距離はチェックポイントを直線で結んだ距離。実際は倍近くを走・飛行するらしい…。(滝汗)


某所の浅田ログと公式ニュース(official記載分)からの記述(初日〜4日目終了)。時間は日本時間です。

今年の参加者は30名。うち、日本からの参加者は2名。詳細は公式サイトでお願いします。

(7/17 19:52 official)
R.Pethagil(ブラジル)がTP1をトップ通過。

(7/17 20:11 official)
M.Gebert(ドイツ)がTP1を最初に出発。コンディションが難しいので、他の選手は待機。

(7/18 03:23 official)
TP2でのデットヒート。C.Maurer(スイス)と扇沢選手がTP2付近に。

(7/18 15:26 official)
TP2を数人がクリア。扇沢選手のみ初日の間(休息時間となる6:00以前)にTP2を通過。
また、C.Maurer(スイス)は誰も知らないルートで登ってきたそう。

(7/18 19:43 official)
12人がTP3へ向かっているらしい。
扇沢選手が未だにリードし、C.Amon(オーストリア)とP.Guschlbauer(オーストリア)が彼に近づいている状況。

(7/19 3:33 official)
トップグループはほぼ近距離での争い。
ところで、C.Maurer(スイス)は7月27日生まれだけど、彼はモナコで誕生パーティーを開けるのかな?

(7/19 5:29)
赤牛さんのアドベンチャーレースが開催中らしい。X-Alpsという大会で、今年は日本から2名出てるそう。奇数年の隔年開催で、今年で5回目。 サイト見てみたけど、タフだわぁ…。 TP2で日本人がトップ通過だったらしいけど、少し前に見たら、3位に下がってた。 昼にはTP3にアタックだろうな〜。
以前は活動時間に制限は無かったものの、今回から1日16時間程度になったみたい。 日本勢のうち、片方は出場4回目(前回5位)、もう片方は2回目(前回途中棄権)。 私の知る限り、タフな大会の1つだろうね。 昔、テレビで様子を見た事はあるものの、正直イメージが湧かない…。
今年はザルツブルク〜モナコの800km超の争い。途中のチェックポイントは8つ(うち2つは、スタートとフィニッシュのそれぞれ直近)。フィニッシュには、約半月掛かるらしい。 モナコは海上のステージにパラグライダーで降りてくるんだけど、初めて見た時にはビックリした。

(7/19 15:30 official)
C.Amon(オーストリア)がリタイア。膝の痛みを訴えたため。

(7/19 16:06 official)
扇沢選手がTP1での飛行高度制限に引っ掛かり、失格。本人には日本時間の16時に伝えたとのこと。

(7/19 19:00頃)
TP3には近付いているものの、休憩時間明けだからか難しそう。でも、夜までにはアタック出来そうな気がする。 先ほど確認したところ、日本勢は片方が4位、もう片方は24位前後でした。
日本勢の1人がTP2前後で飛行高度制限に引っ掛かり、失格に。もう1人は21位。他、スイス人も1人リタイア(膝の痛みを訴えたため)。残り28/30名。 TP3までもう少し。

(7/19 21:14 official)
C.Maurer(スイス)がTP3をトップ通過。

(7/19 23:00頃)
2時間ほど前にトップがTP3を通過。上位3人がいい勝負をしてて、楽しい。4位以下は…離れかけてるな。

(7/20 00:23 official)
C.Maurerが4時間もの大飛行で他者を突き放し、イタリア入国1番乗り。TP4まであと少し。

(7/20 05:56 official)
5選手がTP1での飛行高度制限に引っ掛かり、24時間のペナルティ。
7/20 11:00より適応で、現在の場所から周辺100m以内で待機しなきゃいけない。
ペナルティ該当選手はR.Pethigal(ブラジル)、I.Sandsta(ノルウェー)、V.Sprungli(フランス)、C.Latour(フランス)、N.Virgilio(ポルトガル)。

(7/20 15:20 official)
I.Sandsta(ノルウェー)がスタートから72時間経過後の時点で最下位だった為、ルールにより失格。次回は48時間後に最下位の1名が失格。

(7/20 16:42 official)
P.Barnier(フランス)がリタイア。

(7/20 18:00)
X-Alps、72時間以上経過。ルールにより最下位が失格(残り27/30人)。 昨晩のTP3後、前回チャンプがチート並の大飛行を見せ、一時2位と30km以上の差に。選手側GPSのバッテリーが切れてて、サイトで追跡不可能だったらしい。 そのトップは既にTP4通過。2位以下との差は近づいているが、当分は安泰だろうなぁ…。

(7/20 21:00前後)
次回は48時間後に最下位が失格(それが多分フィニッシュまで続く)。 また、TP1での飛行高度制限に引っかかり、5名が24時間のペナルティ。24時間、場所を維持しなきゃいけないらしい(日本時間で7/20 14時〜24時間)。 本日夕方に見た時点で、日本はTP3の近くで、21位辺りでした。 TP3のアタック、ルートが分かれてきてるのが気になるなぁ…。
今確認すると、新たにフランス人1人がリタイア。 公式サイトの見解では、「ドロミテは天候が悪く、トップ勢と違うルート(リエンツ周辺)で行く方が高まるのでは?」と。 日本チームは現在21位。彼もそろそろTP3だね。 TP4(TP3から直線距離で59km)はまだトップ1人だけしか通過せず。

(7/20 22:29 official)
T.Coconea(ルーマニア)がTP4を2番手通過。

(7/20 22:59 official)
4日目は順位が大幅に入れ替わった。飛行を成功させたお陰で順位が5ポジションほど上がった選手も。

(7/20 0:00前後)
リエンツ経由組が順位上げてきてるなぁ…。案外ベストルートなのかも? 2位ルーマニアがやっと、スイス(現在トップ)が昨晩居た辺りに…。半日以上の差って笑うしかないね。 TP3は山頂から半径6km以内で良かったけど、TP4は山頂から半径1km以内を通過しなきゃいけないから、つらいね。

(7/21 2:00前後)
携帯で情報を見てたら、NHKのスタッフがレースを追っかけてる様です。前回大会はワンダーワンダーで取り上げてましたが、今大会は何だろうな〜♪ 自転車は全く出てこないけど、放送が今から楽しみだ。(別のブログでは、すぽるとでやってたとも書かれてた)

 
…で、以下は7/21開始時(昼11時過ぎ)の順位。TP4を3名が通過、TP3を20名程度が通過。

P Name Nat Remains   P Name Nat Remains
1 C.Maurer SUI 633km   14 O.Fernandez ESP 700km
2 T.Coconea ROM 650km   15 S.Nash GBR 701km
3 P.Guschlbauer AUT 661km   16 P.Faron POL 708km
4 H.Rejmanek USA 666km   17 A.Frotscher ITA 720km
5 J.Makkonen FIN 666km   18 M.Fanderl CAN 720km
6 J.Chambers GBR 673km   19 J.Skrabalek CZE 722km
7 F.van Schelven NED 674km   20 C.Latour FRA 723km
8 H.Eichholzer AUT 675km   21 V.Sprungli FRA 724km
9 T.de Dorlodot BEL 677km   22 M.Romero ARG 726km
10 M.Gebert GER 677km   23 M.Matsubara JPN 726km
11 M.Kung AUT 677km   24 M.Muller SUI 726km
12 P.Carter RSA 678km   25 R.Pethigal BRA 743km
13 E.Griaznov RUS 690km   26 N.Virgilio POR 748km

あくまで直線距離勝負。残距離が長い選手の方が順位が低い。


ログ続き。5日目の前半分で、時刻は日本時間。

(7/21 16:07 official)
M.Kung(オーストリア)が体調不良により、リタイア。

(7/21 16:26 official)
M.Romero(アルゼンチン)が膝の痛みの為、リエンツの病院へ1日ほど離脱していたが…ドクターから許可をもらい、本日復帰。

(7/21 17:50 official)
今日はイタリアの方で天候が良いから、飛行日和だよ〜♪
てか、1日80km歩くって凄すぎる…。

(7/21 19:00)
X-Alps、今日は皆さん飛びまくってます。スイスとルーマニアは北から、オランダは南から攻めてますね。 さて、日本チームもやっとTP3通過。下から数えた方が早い順位(22位/25)だけど、どうにかモナコまで行って欲しい…。

(7/21 19:20)
TP4は現時点で11人が通過。その他にも何人か近付いてますね。TP3は残っている25選手全員が通過したようです。 オフィシャル曰く、今日は飛行日和だそうで、TP4を通過した選手たちは飛びまくってます。今日か明日にTP5行けそうかも…?

(7/21 20:59 official)
TP4付近の選手の動きが爆発したかのように広がっている、との例え。確かにいろんな方向に広がってるわ。

(7/21 23:20)
日本チームが遂に最下位に。残り16時間で順位を挽回せねば、脱落ルールが適応されてしまうが、ドロミテ付近の天候は微妙っぽい情報も…。皆が飛んで通過した区間を歩いているのは、タイムロスとしか言いようがない。近い順位の選手も、24時間ペナルティ食らったメンバーがほとんどなのに。
ログを見た感じでは、14名がTP4を通過。近くに数人いるものの、思いっきり通り過ぎてる選手もいて、どうやって挽回するのかなぁ、と注目。

(7/21 23:30)
現時点で、トップ(スイス)と最下位(日本)の差は158kmほど。日本はまだTP4も通過していないので、これは大きすぎる差です。また、TP4とTP5の中間地点に再び高度制限があるようなので、これに引っ掛かると痛いかも…(汗)。 ただ、トップ2は制限区域を軽々とスルーしたようです。