Nonfiction Story ~ Working days and yet ... ~

My dogma and bias - 独断と偏見

RB X-Alps 2011 Day-9 to 11

2003年より奇数年開催のレッドブル・Xアルプス。前回は2009年開催でした。(公式サイト)
自分の足とパラグライダーで距離を稼ぐ(ターンポイントを制覇する)競技です。


ルール説明とログ#1(序盤5日分)はこちら。ログ#2(5〜7日目)はこちら。ログ#3(7〜9日目)はこちら



某所の浅田ログと公式ニュース(official記載分)からの記述(9日目後半〜10日目終了分)。時間は日本時間です。

(7/26 03:29 official)
14時の時点で最下位だったチームは、レース強制終了となるが、現在、J.Skrabalek(チェコ)がP.Carter(南アフリカ)を10kmリードしている。
両選手はレースからの脱落を避ける為、山を登り、フライトの準備をしている。翌朝、どちらが素晴らしい飛行を見せるだろうか?

(7/26 14:22 official)
P.Guschlbauer(オーストリア)やM.Muller(スイス)が3000m級の登山をしている。TP6のマッターホルンを歩行でパスするのか、飛行でパスするのかは分からない。
ただ、周辺の天候は小雨と微風の予報。そして、マッターホルン自体は天気が良さそうだ。

(7/26 14:26 official)
14時、P.Carter(南アフリカ)が脱落となりました。
南アフリカチームのコメント「運営のレッドブルの皆さん、そしてサポートしてくれたみんな、本当にありがとう。本当に素晴らしいレースだったよ。最後に、残ってるチームに感謝するとともに、皆の健闘を祈るよ」
また、M.Gebert(ドイツ)は「マクニャーガへの安全な登山の為、ガイドを連れて行きたい」と主催者側に確認したところ、OKが出たそうです。

(7/26 15:19 official)
P.Guschlbauer(オーストリア)が標高3,500m地点に到達。また、M.Muller(スイス)も登山中。
C.Maurer(スイス)はグルノーブル近くに居るそう。モナコまで残り183km。
レッドブルHQはまだ、マッターホルン近くに本拠地を構えてたから、そろそろ移動しないといけないな…と書かれてました。

(7/26 15:50)
赤牛X-Alpsは南アフリカが強制終了され、スタート時に30名いた選手は、20名まで減った。 トップは相変わらずの順調ぶりを見せるスイス。2位にルーマニア。 次回、28日の14時で最下位だったチームが強制終了となる予定。
残り200kmを切ってるので、フィニッシュもカウントダウン。おそらくスイスが2009に引き続き、優勝(=2連覇)となるだろうけど、どうなるか分からないと思いたい。

(7/26 16:04 official)
解説。「C.Maurer(スイス)は上手くいけば今日か明日にはモナコに着くんじゃないかな? T.Coconea(ルーマニア)は飛行でミスも少ないし、2位は守れると思います」

(7/26 17:44 official)
P.Guschlbauer(オーストリア)が飛行準備。上手くいけば、2位の座もT.Coconea(ルーマニア)から奪えるかもしれない。
彼のサポーターは女性。「ノープランだよ。でも、2位に追いつくための作戦」と語る。
昨晩はシェルターで休んだらしく、快適ではないけど寒くなかったそう。そうなると、彼はそこそこ休めただろうから、いいフライトになるかもしれない。

(7/26 18:39 official)
J.Chambers(イギリス)がTP6に近付いてきた。昨晩は登山の途中で休息を取っていたが、朝に30km程の飛行を成功させ、距離を縮めてきた。

(7/26 19:55 official)
C.Maurer(スイス)の現在地周辺(ブリアンソン)では、降水確率が80%で、飛べるチャンスは20%とのこと。
また、彼のサポーターは「また飛ぶつもりだから歩くけど、雲が問題だよね」と語る。彼らは、ゴールしたい日や残り距離等、特別考えてないそう。

(7/26 20:19 official)
P.Guschlbauer(オーストリア)のログを確認すると、TP6をギリギリで通過していた。

(7/26 20:30)
X-Alps、オーストリアチームがTP6をギリギリで通過。ログは見てないので分からないが、3人目かな。 とりあえず、スイスチームが絶好調すぎる。

(7/26 21:07 official)
TP6を東側から来たのは、P.Guschlbauer(オーストリア)が初めてだった。その後、J.Chambers(イギリス)は北側から攻めてきた。
選手たちは、流し台のような地形に戸惑っているようだった。

(7/26 22:36 official)
C.Maurer(スイス)が残り100kmとなりました。

(7/26 23:05)
X-Alps、遂にスイスチームが残り100kmを切ったらしいです。じゃあ、明日か明後日にはモナコじゃないか。今日も可能性はあるけど、難しそう。 さすがに、フィニッシュ出来たのが1人という、酷い結果にはならないよな…?

(7/26 23:25 official)
主催側曰く、「精神力の限界を試すテスト」だそう。てか、とうとう書いちゃったね。もちろん私は、「タフさを競うレース」だと思ってます。(汗)
P.Guschlbauer(オーストリア)とM.Muller(スイス)は、素晴らしい攻め方でTP6(マッターホルン)をクリアした。
レースリーダーのC.Maurer(スイス)はモングロスに向かって南進している。今日は標高3500mで1時間飛行、40kmを稼いだ。嵐が近付いているという事で、午後には徒歩に切り替えた。
しかし、T.de Dorlodot(ベルギー)にとっては難しい日に。昨日3位だった彼は9位に落ち、本日は飛行する為、6時間を掛けて2500mを登っただけだ。
最下位争いは、J.Skrabalek(チェコ)とP.Carter(南アフリカ)が争っていたが、P.Carter(南アフリカ)は距離を稼げず、レースから脱落となった。
C.Maurer(スイス)はもうすぐモナコに到達する。もし彼がモナコに着いたなら、そこから48時間以内にフィニッシュしなければ、成績として認められない。

(7/27 00:08 official)
P.Guschlbauer(オーストリア)はGPSのログが途絶えているが、報告によると、素晴らしいコンディションで3時間ほど飛行し、グラン・サン・ベルナール(サン・ベルナール=セント・バーナード、つまりセントバーナード犬由来の地)のふもとに着陸。現在は、マルティニー(スイス)に向かって歩いているそう。
T.Coconea(ルーマニア)に追いつく事も、彼は可能になったのかも?

(7/27 00:29 official)
運営側からのルール説明…といっても、観客側へ。私も気になってた部分(モンブラン、TP7)があったので、これで確認できて助かった。
「それぞれのターンポイントで課せられるルールは違う。マッターホルン(TP6)の場合、北東側のセクションに出入りすればOK。モンブラン(TP7)の場合、単に山頂の北側を飛行か歩行で通過すればOK。モングロス(TP8)は山頂付近を徒歩で通過しなければならない。2009年のC.Maurer(スイス)の様に、海岸からパラグライダーで飛行する事は現在、地元で禁止されているからだ」

(7/27 03:39 official)
運営側のコント。
A 「さて、モナコの天気はどうだろう」
B 「雨と低くそびえる雲」
A 「よし、モナコは雨が降らないな」
ここで、J.Chambers(イギリス)が2日前に書いたコメントを入れてくる。
「ねぇねぇ、運営さん。もしX-Alpsをまたやるんだったら、今度は夏にしてよ!!」
…さて、明日の南仏は雨らしい。トップをひた走るC.Maurer(スイス)も遂に疲労が始まったとか。徒歩の可能性が高いから、彼はスローペースになるだろうね。また、彼を追うT.Coconea(ルーマニア)はフランス国内に入ったそうだ。彼はまだ元気らしい。
P.Guschlbauer(オーストリア)とM.Muller(スイス)は、ここ数日素晴らしい動きを見せた。そして、行動制限時間の数分前、H.Rejmanek(アメリカ)は飛行で2055mまで上がってきた。これはおそらく、モナコへ到達するという決意の表れだろう。

 
03:39ログの個人的コメント。

とりあえず、2人のコントが何故あんな流れになったのか、意味が分からない。(笑)
そして、イギリス人選手のコメントについて説明すると…皆さん、季節外れの雪にやられました。てか、アルプスの山々は雪や吹雪となってました。(自転車レースのツール・ド・フランスも、多少影響を受けました)

 
…で、11日目開始時点(7/27 11:00)時点での順位。TP7はトップのみ通過。ほか、TP6を8名通過、TP5を20名全員が通過。

P Name Nat Remains   P Name Nat Remains
1 C.Maurer SUI 88km   11 E.Griaznov RUS 353km
2 P.Guschlbauer AUT 237km   12 H.Rejmanek USA 354km
3 T.Coconea ROM 254km   13 C.Latour FRA 365km
4 M.Muller SUI 301km   14 S.Nash GBR 468km
5 M.Gebert GER 317km   15 M.Fanderl CAN 469km
6 J.Chambers GBR 317km   16 A.Frotscher ITA 473km
7 F.van Schelven NED 323km   17 R.Pethigal BRA 474km
8 J.Makkonen FIN 326km   18 P.Faron POL 483km
9 T.de Dorlodot BEL 338km   19 J.Skrabalek CZE 489km
10 H.Eichholzer AUT 347km   20 O.Fernandez ESP 490km

あくまで直線距離勝負。残距離が長い選手の方が順位が低い。


27時間以内に誰かがモナコに到着しない場合、27時間後に最下位が脱落。
また、誰かがモナコに到達した場合は、最初に到達した選手から、48時間以内にフィニッシュしなければならない。



…さて、ログの続きです。11日目の前半分で、時刻は日本時間。

(7/27 15:00 official)
悪天候でモングロスへの道が閉鎖された為、急遽、モングロス以降の通過ルールが、以下のように変更された。

TP8・変更前。
参加者は、歩行もしくは走行で山頂から半径100m以内を通過せねばならない。

TP8・変更後。
参加者は、歩行もしくは飛行で山頂から半径3km以内を通過せねばならない。
その後、ペイユ(フランス)にある小さなゲートを歩いて通過しなければならない。(このゲートはモングロスの3km以内にあるので、元から歩いて通過する場合は山頂付近へ行かなくてもOK)
参加者は、ペイユからモナコへの方法を、徒歩か飛行かをチョイスする事が出来る。但し、モナコにも飛行制限区域があるので、飛行の場合は飛行経路の予定図を提出しなければならない。

(7/27 17:40 official)
大会ログの途中ですが、運営側は新大会を画策中らしいです。
大会名はRED BULL X-WESTで、2012年に北米で開催するそうです。

(7/27 19:58 official)
P.Guschlbauer(オーストリア)がTP7のモンブランを通過したそうです。彼は21kmのフライトを成功させた事により、2位のT.Coconea(ルーマニア)に9km差まで迫ってきた。
そして、アルプス山脈の南部よりもフレンチアルプスの方が天気予報はいいみたいだ。モングロス(TP8)は天候が悪く、雲は海抜120mぐらいから漂っているので、状況が悪い。
トップのC.Maurer(スイス)は飛行可能な天候になるまで待っているらしく、進行ペースは遅いらしい。

(7/27 20:34 official)
C.Maurer(スイス)から、応援してくれているファンへのメッセージ。

 

(7/27 21:17 official)
運営のスタッフが、動画にてモナコの天候を語っている。「ここはどこだ? アラスカ? ノルウェー? いや…実はモナコなんだ」
とりあえず、私が見る限りではひどい雲と風でした。あの状況じゃ、安全に飛べるはずがない。

(7/27 22:33 official)
暫定15位のS.Nash(イギリス)に電話インタビュー。「ハードにプッシュしつつ、このレースを楽しんでいる」

 
まず、TP8のルールが変更となりましたが、これはログ初日分にも反映させました。他にもいくつか更新しましたが、正確な情報か分かりませんので、違う動きを待ってます。
で、スイスチームのメッセージは…「お前ら、遂にやりやがったな」としか言えないです。(爆笑)


最後に、11日目途中(7/27 23:55)時点での順位。TP7を3名が通過し、TP6は9名が通過。

P Name Nat Remains   P Name Nat Remains
1 C.Maurer SUI 67km   11 H.Rejmanek USA 329km
2 T.Coconea ROM 226km   12 C.Latour FRA 331km
3 P.Guschlbauer AUT 235km   13 E.Griaznov RUS 337km
4 M.Muller SUI 261km   14 M.Fanderl CAN 424km
5 F.van Schelven NED 285km   15 A.Frotscher ITA 432km
6 J.Chambers GBR 287km   16 S.Nash GBR 435km
7 M.Gebert GER 297km   17 R.Pethigal BRA 439km
8 J.Makkonen FIN 306km   18 O.Fernandez ESP 444km
9 T.de Dorlodot BEL 306km   19 P.Faron POL 449km
10 H.Eichholzer AUT 320km   20 J.Skrabalek CZE 478km

約14時間以内に誰かがモナコに到着しない場合、約14時間後に最下位が脱落。
また、誰かがモナコに到達した場合は、最初に到達した選手から、48時間以内にフィニッシュしなければならない。