Nonfiction Story ~ Working days and yet ... ~

My dogma and bias - 独断と偏見

RB X-Alps 2011 Finish #1

2003年より奇数年開催のレッドブル・Xアルプス。前回は2009年開催でした。(公式サイト)
自分の足とパラグライダーで距離を稼ぐ(ターンポイントを制覇する)競技です。


ルール説明とログ#1(序盤5日分)はこちら。ログ#2(5〜7日目)はこちら。ログ#3(7〜9日目)はこちら
ログ#4(9〜11日目)はこちら。ログ#5(11〜13日目)はこちら。ログ#6(13日目〜レース終了時)はこちら



公式ニュース(official記載分)からの記述(レース終了後)。時間は日本時間です。
レースログの時は24時で日を分けてましたが、今回のログは、前回ログのレース終了後(7/30 23:22)から。

(7/30 23:35 official)
Xアルプスは、2人による熱い2位争いで終焉を迎えた。
優勝者が決定してから48時間後に、このレースは終わるのだが…木曜日(優勝者決定)の時点で、2位とは150km以上も離れていた。しかし昨晩、T.Coconea(ルーマニア)とP.Guschlbauer(オーストリア)はモナコまで65kmを残し、接近戦を演じていた。彼らは、フレンチアルプスの3500m級の山々の間を縫って飛行し、ゴールのモナコを射程圏に捉えたのだ。
夜が明け、ルーマニア人は出発した。彼はツイスティなモナコへの道をただひた走り、時速10㎞以上のスピードで駆け上がった。まるで、彼のニックネーム「荒れ狂うルーマニア人」の様に…。
その頃、オーストリア人は時間を元手に、飛行へのチャンスという賭けを待っていた。彼は天気予報がいい傾向である事を知っていた。だから、今回の優勝者であるC.Maurer(スイス)が、2日前に辿ったルートを用いて、モナコを目指す事を考えていた。
という訳で突然、童話「ウサギとカメ」の様な展開が始まってしまった。その間にもルーマニア人は歩を進め、16時半の時点でゴールまで20kmを切った。
それでも、オーストリア人が1度飛び立てば、カラスのようなスピードでモナコへ到達する事は容易だった。
事態は動いた。最後の飛行をする為に、ルーマニア人が80kmもの走行を終えて、TP8そばのペイユ(フランス)にやってきた。レースが終わる2時間前に!
ルーマニアからの彼の応援団が後押しし、彼はようやくモナコに降り立つ事が出来た。これで、彼の2位が決定した。
一方、オーストリア人がレース終了時に残された距離は、わずかに10㎞だった。彼は賭けに失敗したのだ。ただ、初参加である事を考慮すれば、これは健闘に値する結果。彼は最終的に3位となった。
その後方では、M.Muller(スイス)が4位を獲得し、初参加のJ.Chambers(イギリス)が5位を守り切った。
最後に、Xアルプスの閉会式(パーティ)は7/31、モナコで開催されます。

(7/31 00:41 official)
T.Coconea(ルーマニア)、モナコ到着時の写真。

 

(7/31 03:00 official)
皆が頑張る中、優勝したC.Maurer(スイス)とサポート役の2人は、勝者のひとときを過ごしたそうだ。つまりは、くつろぎタイム。
写真は省略します。

(8/2 17:13 official)
今回の参加者30名と、それぞれのサポート役の面々が集まり、モナコで閉会式典(兼パーティ)が行われたそうです。
原文には日曜日(7/31)の夜とも、8/1とも書いてあるので、どっちなんだろう…?
11日と4時間52分でモナコに辿り着いた、優勝者のC.Maurer(スイス)には、優勝トロフィーを贈るとともに、グロウスロックナー(TP3)を最初に通過したので、その特別賞のトロフィーも一緒に贈呈。
スイス人以外で、唯一モナコへ辿り着いたT.Coconea(ルーマニア)は、2位のトロフィーを贈呈された。ただ、それとは別に「選手日記のベスト記事を書いた」という理由により、ライカ等をプレゼントされた。
P.Guschlbauer(オーストリア)は、ゴールまで9kmを残しての終焉であったが、3位のトロフィーが贈呈された。他の選手からは「素晴らしいパラグライダーの飛行能力と、たくましいルート選択」が評価された。
A.Frotscher(イタリア)には「スポーツマンシップ賞」が贈られた。全選手とそのサポーター役からの投票によるものだが、理由はレース終了時に、他の競技者と順位をシェアしたからだろう。同じ方法で選ばれた「スポーツマンシップ賞・アシスタント部門」は、アメリカチームのサポート役が受賞した。
運営コメント「全選手とサポート役の皆に対し、お疲れ様、よく頑張ったと言いたい。そして、私たちは2013年大会において、再びの熱戦を期待している!!」

青…T.Coconea(ルーマニア/2位)、白…C.Maurer(スイス/優勝)、黒…P.Guschlbauer(オーストリア/3位)。もう1枚はトロフィー。

  

最終順位、再掲です。

P Name NAT Remains   P Name NAT Remains
1 C.Maurer SUI Finish   10 H.Rejmanek USA 181km
2 T.Coconea ROM Finish   11 T.de Dorlodot BEL 183km
3 P.Guschlbauer AUT 9km   12 E.Griaznov RUS 241km
4 M.Muller SUI 73km   13 H.Eichholzer AUT 246km
5 J.Chambers GBR 113km   14 M.Fanderl CAN 305km
6 M.Gebert GER 172km   14 A.Frotscher ITA 305km
7 F.van Schelven NED 173km   16 R.Pethigal BRA 327km
8 C.Latour FRA 174km   17 P.Faron POL 350km
9 J.Makkonen FIN 176km   18 O.Fernandez ESP 389km