Nonfiction Story ~ Working days and yet ... ~

My dogma and bias - 独断と偏見

ビアンキ、鈴鹿の事故から回復ならず

日本GP、雨の鈴鹿でセーフティーカー状態の時に起きた事故。
昏睡状態に陥った彼は、2度と目を覚ませる事もなく、天へと召された…。



formula1.comで掲載されてる記事の翻訳ものです。

ジュール・ビアンキ、1989-2015

(記事URL)

 昨年のF1日本GPでの事故により、昏睡状態に陥っていたフランス人ドライバー、ジュール・ビアンキ氏が亡くなった。


 ビアンキ(享年25歳)は、昨年10月に行われた日本GPのレース終盤において、ウェット状態の中、作業車と激突し、昏睡状態となっていた。

 彼の家族はこう語った。
「彼は最後の最後まで困難と闘ったし、よくやったと思う。しかし、その闘いも今日で終わってしまった。今の気持ちは、言葉で表せない程、酷くて苦しいものです」

 フォーミュラ・ワン・グループのCEOである、バーニー・エクレストン氏はこう語った。
「ビアンキのニュースを聞き、とても悲しくなった。私達は、とても有望があり、素敵なドライバーを失ってしまった。この様な事故を、2度と繰り返さぬようにしなければ」

 フェラーリの若手ドライバーのアカデミーにも加わっていたビアンキは、優れたスキルを発揮していた。
 フォーミュラ・ルノーやF3ユーロシリーズの年間王者に輝いた彼は、フェラーリやフォース・インディア、マルシアといったマシンでテスト走行を行った。
 そして、2013年にマルシアのドライバーとして走る前に、GP2のレースにおいて、優勝を飾った。


 彼のF1キャリアにおいて、最高のハイライトとなったのは、昨年のモナコGPだろう。
 激しい戦いを勝ち抜いた彼は、彼自身にとっても、新興のマルシアチームにとっても初のポイント獲得となる、9位入賞を果たした。

 マルシアのチーム代表、ジョン・ブース氏。
「朝、ビアンキが亡くなった事を聞き、チームにとって、言葉で表せない程の大きな悲しみに包まれました。彼が成し遂げたものは、消せない程にとてつもなく大きくて、また、これからチームが得る成功や将来の道においても、彼の力が無くては、成し遂げられないものです」
「ビアンキは光り輝くタレント性を持っていました。このF1というスポーツにおいて、彼の存在はまさに運命的なものでした。そして、彼は成功したドライバーの内の1人に入るでしょう。彼は壮大な人間であり、数えきれない程の多くの世界中の人々に彼自身を印象づけたでしょう。私達が思う様に、ビアンキは激しくて活気があり、しかし謙虚で温かみのある、非常に好感の持てるドライバーだと。更に、私達のチームと生活を守ってくれた」

 昨年11月、ビアンキは日本から、フランスの家族が住む近くにあるニースの病院へと運ばれ、そこで亡くなった。彼の家族は、懸命に治療に携わった日仏双方の医療関係者に感謝の意を示すと共に、世界中から励ましの言葉を頂いた皆に感謝している。
「私達は、事故からの期間、ジュールの同僚や友達、そしてファンの皆さんや、多種多様な方々から頂いた励ましの言葉のお陰で、この困難な状況でも冷静に居る事が出来ました。ジュールがどれだけ世界中の多くの人々に印象を与え、どれだけ応援されてきたのか。メッセージや励ましの言葉の膨大さに、それを実感しました」

 ビアンキは、昨年の鈴鹿でのレース中に黄旗が振られる豪雨の中、事故により頭部に深刻な傷を負った。その時、サーキットのマーシャルは数周前にコースアウトした、エイドリアン・スーティル(ザウバー)のマシンの撤去作業中でしたが、ビアンキのマシンはコントロールを失い、ランオフエリアを滑りながら、作業車の後部にぶつかった。


 彼の訃報が流れると、瞬く間にモータースポーツ界からソーシャルメディアを通じて、彼への弔いの言葉が贈られてきた。

 2014年のチームメイト、マックス・チルトンのコメント。
「ビアンキの家族やモータースポーツ界において、どれだけの人物を失ったのか、言葉に表す事は出来ない。ただ、ビアンキと共にレースが出来た事は、一生の宝物である」

 ビアンキと同じくフランス人F1ドライバーで、ロマン・グロージャン(ロータス)のコメント。
「昨日、私達は、私が出会った中では最高の人物であり、最高のドライバーの1人を失った。とても寂しいよ…」

 ジェンソン・バトン(マクラーレン)のコメント。
「昨晩、私達は最高な人物であり、素晴らしいファイターを失った。ジュールよ、安らかに眠れ。そして、彼の家族と友人にお悔やみを申し上げます」


 ジュール・ビアンキは、両親のフィリップとクリスティーヌ、兄弟のトムと姉妹のメラニーに囲まれつつ、この困難を闘ってきた。彼の家族からは、事故からの期間、プライバシーに配慮するようお願いされた。そして、彼の死を乗り越えるまでも…。

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ほとんど意訳なので、間違ってる部分もありますが、ご勘弁を。

NHK-BSのニュースでも触れており、「1994年アイルトン・セナ氏以来となる、F1レース中の事故死」と紹介されていました。
確かに、事故の影響がそうした以上、そういう事になりますよね…。


若くて惜しいドライバーを亡くしました。悲しいです。